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ヤングケアラーとは?若者が介護に悩む現実とサポートの手引き

こんにちは、実家で祖父母の介護を手伝う「まごこ」と申します。両親が毎日一生懸命に介護をしている姿を見て、少しでも力になりたいと思っています。このブログでは、私たちが経験したことや学んだことをシェアしていきます。

最近、ニュースで耳にすることが増えた"ヤングケアラー"という言葉。介護の責任や悩みを抱えながら、誰にも相談できずにいる人が多いと聞きます。

この記事では、ヤングケアラーについての理解を深め、もし周りにそういう方がいらっしゃったら、少しでも手助けになれれば幸いです。

ヤングケアラーとは?

「ヤングケアラー」とは、18歳未満の子どもや若者が、家族や親族の介護・世話を行っている状態のこと、またはそのような役割を担っている子どもや若者自身を指します。ヤングケアラーは、両親や祖父母、兄弟姉妹、時には障がいや病気を抱える家族の世話を日常的に行っていることが多く、家事、食事の準備、薬の管理、身体的な介助など、さまざまなタスクを引き受けています。

特に、日本では少子高齢化が進む中で、孫が祖父母の介護を担う事例が増えてきています。これは、両親が共働きで時間が取れない、または一人親家庭でサポートが少ないケースが多く、孫が自然に介護を担うようになることが理由の一つです。

数字で見るヤングケアラーの問題

文部科学省の調査によると、大学生では現在30人に1人が介護を行っているとされています。

またその中でもヤングケアラーの約50%が、介護が原因で学業や友人関係に影響を受けていると報告されています。

「学費等の制約や経済的な不安があった」

「受験勉強をする時間が取れなかった」

「実家から通える範囲等の通学面の制約があった」

参考
ヤングケアラーの実態に関する研究報告書(文部科学省)
ヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書(PDF)(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

"誰に相談すればいいかわからない"という実態

ヤングケアラーは家族の介護に関する悩みや負担を抱えながらも、相談できる相手がいない場合が多いです。これには、プライバシーの問題や、周囲に理解を得られない不安が影響しています。

プライバシーと偏見

介護の状況や困難を他人に話すことで、家族や自分が不必要に注目されたり、偏見を持たれるのではないかと心配することがあります。

専門的なサポートの不足

学校や地域のサポートシステムが不足している場合、どこに相談すればいいのかがわからず、情報を得るのが困難です。

情報の不透明さ

介護に関する支援や相談窓口がわかりにくく、どこにアプローチすればいいのかが不明確。

実際、ヤングケアラーの体験談です。

体験談

高齢の親が一人でお風呂に入れなくなり、髪も洗えなくなったこと、また、コロナウイルスによる重症化からの入院中には床擦れも再発し、ストーマも必要になってしまいました。

施設の入所も検討しましたが、親はこの歳で家を離れることに対して不安と悲しみを感じており、「家を追い出されるのか」と涙を流しています。

出典:みんなの介護コミュニティ

認知症の祖母の介護に加え、もう治療の施し用がない祖父が自宅で看取り介護となりそうです。
私も鬱を抱えており自分のことで精一杯で、人の事なんて考えれる余裕がなくできません。

出典:みんなの介護コミュニティ

この体験談からもわかるように、ヤングケアラーが直面する問題は多岐にわたります。介護の負担と感情的な葛藤、そして自身の健康と生活とのバランスを取ることがいかに難しいかが伝わります。介護に関わる方々が少しでも支えられるよう、情報やサポートを提供していくことが重要です。

ヤングケアラーの相談窓口

1. 地域包括支援センター

  • 概要: 地域包括支援センターは、高齢者やその家族に対する相談や支援を行っています。ヤングケアラーに関する相談も受け付けており、介護に関するアドバイスや支援を提供しています。
  • 問い合わせ: 地域の市区町村役場に問い合わせるか、地域包括支援センターのウェブサイトで情報を確認できます。

2. ケアマネジャー

  • 概要: ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護の計画作成や調整を行い、介護に関するアドバイスを提供します。ヤングケアラーが抱える悩みや課題に対しても、具体的な支援策を提案してくれる場合があります。
  • 問い合わせ: 介護保険を利用している場合、ケアマネジャーに直接相談できます。地域包括支援センターや介護事業所で紹介を受けることも可能です。

3. 福祉事務所

  • 概要: 福祉事務所は、生活困窮者や高齢者、障がい者の支援を行う機関です。ヤングケアラーに関する相談や、経済的支援についてのアドバイスも受けることができます。
  • 問い合わせ: 地域の市区町村の福祉事務所に問い合わせてください。

4. 児童相談所

  • 概要: 児童相談所は、子どもや若者に関する相談を受け付けており、ヤングケアラーが抱える問題や悩みについても対応しています。精神的なサポートや生活支援などを提供しています。
  • 問い合わせ: 地域の児童相談所に直接問い合わせるか、児童相談所のウェブサイトで情報を確認できます。

5. NPO法人や支援団体

  • 概要: ヤングケアラー支援に特化したNPO法人や支援団体も存在します。これらの団体は、ヤングケアラー向けの相談窓口やサポートプログラムを提供している場合があります。
  • : 「ヤングケアラー支援ネットワーク」など、地域ごとに異なる支援団体があります。インターネットで検索して、最寄りの団体を探してみてください。

まとめ

ヤングケアラーは、家族や親族の介護を担う若者たちで、その負担と悩みは非常に大きいものです。少子高齢化が進む中、特に祖父母の介護を担う孫のケースも増えており、ヤングケアラーの悩みは多岐にわたります。学業や友人関係への影響、相談窓口の不足など、解決すべき課題が山積しています。

このブログでは、ヤングケアラーが直面する問題を理解し、少しでもサポートできるよう情報を提供しました。ヤングケアラーが直面する困難に対しては、地域包括支援センターやケアマネジャー、福祉事務所、児童相談所、そしてNPO法人などのサポートが利用できることを知っておくことが大切です。

もしあなたや周りにヤングケアラーがいるなら、これらのサポート機関を積極的に利用し、少しでも負担を軽減する手助けができればと思います。介護に関わるすべての方々が、少しでも心の負担を軽くし、より良い生活を送るための一助となれば幸いです。

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